精密検査~乳がんの診断
検診を受けてから約1週間後、紹介状を持って病院へ行きました。
マンモグラフィーとエコーの画像を先生が確認しました。
マンモグラフィーは石灰化が一部分に集まっていて、ギザギザしてるようで、それが悪性かもしれないそうで、
同じ部分をエコーで見ても、他の乳腺より黒くなっている部分に石灰化が集まっているのが分かりました。
しかし、もし悪性だったとしても早期だろうから、あまり心配しないでと言われました。
説明も丁寧でとても優しい先生でした。
その日造影MR検査を受け
1週間後、結果は「悪性所見なし」でした。
ちょっと安心しました。
しかし、マンモグラフィーではやはり怪しいので、1週間後に針生検をしました。
そのまた1週間後に針生検の結果を聞きました。
結果は「非浸潤性乳管癌」でした。
難しい名前ですが、癌でした。
半分はやっぱりかという気持ちでした。
非浸潤性乳管癌とは癌が乳管内にとどまっている状態で、外に飛び出していないものらしいです。
母はとてもショックを受けていました。
母の姉が乳がんの時、抗がん剤治療などとてもツラそうにしていたのを見ていたので、
これからどうしよう、と言っていました。
先生の話では、非浸潤性乳管癌はとても早期で、ステージは0。転移の可能性もほとんどなく生存率も高いとのことでした。
すぐに手術の日を決めました。
この時は癌は1センチ以下で、脇に近い部分だったので、温存術できますよと言われました。
癌が小さく、胸が残せるなら、もちろん癌の部分だけを摘出する乳房温存術しかないだろう思いました。
乳がんハイリスクなのだから、再発の可能性も考えるべきだったのか。
乳房温存術で残した胸に乳がんが再発した2年後の今、あの時全摘しておけば良かったのかな、なんてことを思ったり、しても無駄なんですが。
温存術は再発のリスクを下げるために、術後に放射線治療が必要です。
約5週間毎日通院して放射線を当てました。
全摘出であれば放射線治療は必要ありません。
その放射線治療を受けてしまうと、次に全摘手術をしたときに乳房再建術でインプラントができなくなってしまうんです。
このことは再発してから知ったので、はじめの乳がんの時にも知っておきたかったなと思う反面、知っていても逆に悩むだけだったかもしれません。
インプラントとは乳房全摘出後に生理食塩水を入れ
て徐々に膨らまし、皮膚をのばして、ちょうど良い大きさにし、胸を作る方法です。
放射線治療をすると皮膚が伸びなくなってしまうので、この方法での乳房再建術ができなくなるそうです。
もしもあの時こうしていたらってことをたくさん考えてしまうんですが、もうどんなに考えても戻ることはできないし、正解も分かりません。